良い人?に演出し過ぎで空恐ろしい。
先日のオウム逃亡犯の事件に関するドラマ仕立てをみてて・・
唖然としてしまったよ。
ナニにこれ?
十数年、逃げ回っていた菊池直子が普通の・・いや、
むしろ被害風な良い人?
悲劇のヒロイン?
さらに、菊池の同棲相手、普通の良い人かよ?
違うでしょ、特にこの同棲相手なんぞ、高橋克也の持っていた金を
正体をばらすと脅し取っているくらいのワルだろうが。
ここまで菊池寄りの演出してしまうと裁判員制度での裁判になる菊池に、
微妙に有利な采配がなされやしないかと・・ハラハラする。
オウム真理教の起こした反社会的事件の数々は、
断じてキレイ事として描いてはならないと強く思っている。
当時のオウム事件・・
今の若い人達の記憶にはあまり残っていないという感じだが、
そもそも、このドラマの作り手の方にも事件の風化、もしくは美化が
加わっているようで、とても不快だった。
菊池も菊池の同棲相手の男の描き方も、あまりにも現実と乖離し過ぎで、
普通の一般人として描きすぎていたと強く感じて、抗議したいくらいだ。
オウムが、理不尽に殺された人たちに、どういう事をしたのか。
特に、オウムにかかわり、拉致され殺された弁護士一家は、
乳幼児まで容赦なく残酷に殺し、両親とは別の場所に埋められていた。
鬼畜の行いを平然とやってのけた教団の教えに心酔している菊池なのだ。
ソレすらを詳しく描けないなら、手を出す題材じゃないと思う。
加害者が痩せて見てくれが良くなっているから?ドラマになると、踏んだのか。
加害者の菊池の感情だけを単純全面に押し出すドラマなんてカスだよ。
菊池の裁判の行方はどうなるんだろうね。
唯一、救われたのは、迷いに迷って・・警察に通報した同棲相手の兄に、
正義と良心があった事を心から敬意を払う。
そして、懸賞金を辞退したことも・・。