痩せたいけど✖痩せられない

痩せたいと念じつつ、幾年月。既にどうでも良くなってる昨今ね・笑

物の怪だったのか?

季節的にも怪談が似合う?
いつもこの頃になると思い出すことがある。
それは、アタシは子供のころの記憶として、ずっと不思議なのだ。
アタシが子供頃だからもう四十年以上経つ埼玉の実家でのこと。
その当時の実家周辺はリアルなトトロの世界にも似た・・
当たり前のように視界には広がる田んぼと畑、
こんもりした木々に覆われた神社や農家が点在していた。

夏休みも半ばに差し掛かるころの早朝。
ふと庭の隅に数匹の猫の群れ?
『あー、猫がたくさんいるぅ♪』と嬉しくなって、
『にゃーん☆』と猫たちに向かって猫なで声で一声挨拶したとき・・。

そこにいた猫全匹がこちらを振り返った。
何となく。。猫たちの雰囲気で『ぎょっ』としたという空気感。
見られたヤバい・・みたいな。
その猫の中に見たこともないような大きなトラ猫がいた。
完全に猫といよりも中型のイヌの大きさ。
で、その猫の顔に驚愕した。

こちらを振り返ったのに・・こちらを見ているハズなのに・
その大猫には目が無い。
たとえば怪我しているとか・・つぶれているとか、目が不自由とか
そういう風な目が無いというのではない。
本来目のある部分もきれいに毛で覆われているのだ。
うーん、のっぺらぼうに近いのかな。
顔に目というものがない感じ。
アタシは驚いて声も出なかった。
その大猫はこちらを一瞥したら、一瞬で庭のツバキの木の中に猫たちといなくなった。

母親に話すものの、『アンタは寝ぼけていたんじゃなの』と
まったく相手にしてくれない。

今でもはっきりと覚えているし、、、
寝ぼけていない。
当時、小学六年か中一くらい。
ただ、それ一度きりで、あとにも先にも・・
その大きな猫を見かけたことがないのだが・・
なんとしてももう一度確認したかったが、近所にもそんな猫を飼っている家はないという事だった。

あれはいったい何だったのか・・
仲間を引き連れて・・どこへ行ったのか・・
今でも不思議である。
昨年義祖母が亡くなり、築七十年という母屋も取り壊され、
当時からの庭木も跡形もない。
まして、実家周辺もかつては自然に囲まれた土地だったが、
もう自然の『し』の字もない。

大きなマンションが何棟も建ち、コインパーキングに商業施設が立ち並ぶ。
こじゃれたデザイナーズの賃貸住宅・・とにかくもうどこにも四十年前の風景はない。

ちなみに、その大猫は怖いものではなかった。
何か、普通の猫とは雰囲気が違う感じだっただけ・・

四十五年くらい前の記憶でR。