痩せたいけど✖痩せられない

痩せたいと念じつつ、幾年月。既にどうでも良くなってる昨今ね・笑

最終章に入ったという妄想。

母の二か月前の大手術後、当然のことながら色々な面で疲れやすい、
前のように独居で元気には暮らせないという事で、
介護認定申請をして(住まう県やら市が違うので面倒)ひと月強も待って、市の介護認定の三者面接までこぎつけた。
これまた、よく聞く話として、母のようなこういう高齢者にありがちなのだろうね、
認定の担当者の前では、とにかく元気にふるまう。
自分は元気な老人だとアピールしちゃうわけで、あとの祭りだが、、
知り合いの助言では、多少身体が不自由な演技をさせるのも一つの方法でもあると言うが、、
そんな事そっちのけで、ほぼ何でも出来ちゃうわけで、これでは希望の要介護は無理としても要支援すら危ぶまれる状況であった。

しかーしっっ、これまたこの手の高齢者にありガチだと聞く、三者面談の数日後にいきなりの体の超不調になったりするという。
何故だか、母も同様な事が起こり、メチャクチャ体調が悪化。
正直、その状態を見てもらいたかったという感じなほど、一人ではフラフラしてしまい、重いモノのも持てない。あちこちの体の痛み、食欲減退・・胃が小さくなっていて食べられない・・等々。

ともかく、三者面談に立ち会った者としては何とも、、複雑な気分。( 一一)
後の祭りだピーヒャララである。

更に土曜日、、胸が苦しいとか・・体調悪化した様子なので、午後二時過ぎに手術をした都内の病院の救急へ電話を入れて見てもらえるかを問い合わせたら、すぐに来てくださいとの事だった。

自宅からタクシーで病院へ行くようにと言って、アタシは午後三時に家を出た。
病院で母と落ち合う、確かに顔色も悪いし、待合室で座っていられないという事で、カーテンで仕切られたたくさんのベッドが並ぶ部屋に通され横にさせてもらう。

こののち、母は車いすに乗せられ血液検査や胸部、腹部のレントゲン等々の検査を行い、また横になり、点滴を打ちつつ結果待ちで五時間近く待つ。

結果は軽い脱水はあるものの、レントゲン、血液検査は異常なし、心臓もどこも悪く無し。
当然だか、血液検査は騙せない、むしろ退院時よりも数値は良くなっているくらい。
体のあちこち痛いというのも医師の診察では場所を特定できず。
また大騒ぎの下痢の事だが、術後は一日に四・五回出ていたが、
現在は朝の一回(私たちには三回出ているみたいに話していたが、、)のみ。
これも改善しているという話し。
独居で心細くなっているのでは・・といわれ、メンタルからくるものではないかと・・。
ともかく救急の先生なので担当医の診察が二日後にあるのでそこで詳しく聞くという事になり、入院できると思っていたらしい母は、あっさり返される。
入院する所見は見当たらないときっぱり言われる。
更に、つけくわえるなら、大手術をしてたった二か月では治ったとかそういうレベルではないという。
むしろ術後半年間は急激に痩せるというのも話してあるし、半年たつと回復してきて、体は徐々に元に戻って来る。
つまり、たった二か月で何を言ってるんだという話しだ。
半年、一年のスパンで回復という手術を受けたという事を、母の頭ではすっかり抜け落ちている。

若くて物腰の優しいイケメン系の先生に優しく諭され、診察が終わり帰宅の段になったら、
自分でシャンシャン歩いて、顔色も別人のように良くなっている。
ともかく病院前でタクシーら突っ込み帰宅させ根アタシは地下鉄で帰宅。
時間は午後九時を過ぎていた(;゚Д゚)


そして、この後、次の診察日までの三日間・・
優しい先生のパワーは自宅へ戻ったら切れていたみたい。
今にしてみればお笑い種もいいところだが、、、。

診察の前日、母からの電話。
『もう最終章に入った。もう長くない、自分でわかる』と力ない暗い声。
術後から続く下痢で体力を失い、急激に体重が減少しているという。
そもそも自分の下痢が治らないのは腸内にいる日和見菌のせいで、
その日和見菌を退治するクスリを先生は処方してくれないという。
ちなみ、日和見菌に効く薬はネットで調べて、これに違いないという自分勝手な思い込みなのである。
日和見菌とは、腸内細菌で体調によって良い働きをしたり、悪い働きをしたりするもの。
とにかく、二言目には日和見菌のせいで下痢していると言い続ける。
そんな事なので、敢えておかゆや柔らかいものを食べている様子。
それがおいしくない、おいしくないからたくさん食べれないという。
足が痛い、背中が痛い、体中痛い・・と。
食べる事に疲れて横になっているという。

もう長くない、最終章、死がそこまで近づいていると・・
もうすぐ死ぬ死ぬというばかり。

これまで、術後、親族を含め身内みんなの手をさんざ煩わせたというのに、、
手術も成功しているというのに、、少し怒りが湧く。

そもそも手術受けることは誰にも迷惑はかけないんだから、受けさせて、反対しないでと何度も言われた。
迷惑をかけないという言葉がアタシの中ではぐるぐるしている。
親族からはそんな高齢で体に物凄い負担なんだから受ける事は無いのでは・・と、
または、別の人は受けたとしても癌の種類から言っても成功したって、
せいぜいあと五年・・八十四の五年て、、どうなんだと。
後二年と言われても手術を受けていなければ、今も普通に元気に暮らせただろうにと・・。

病院の救急にかかるのはもう二回目。
弟のお嫁さんも、仕事の合間を縫って何度も入院や退院に付き添った。

アタシは今、母の物言いに不快感しかない。

誰にも迷惑かけないんだから手術する・・じゃないだろう。
皆に迷惑かけるけど、手術したい・・だったんじゃないの?

とりあえず、主治医の診察には弟が付き添う事になり、
弟は、主治医はヤブ医者だったのではないかと疑いつつ、
現在の母の現実をすべて先生に話したくさんの疑問を質問したという。

結論は、担当医はヤブ医者ではなかったという事と、普通に良い先生。
弟の質問や母の病状をわかりやすくしっかりと説明してくれた。
その内容にアタシは本当に目からウロコで、そもそも母は今までの診察で一体何を聞いていたんだ?

その当日にも見られた母の様子は、弟が目の当たりにした。
母は自分の話しをしたいから、先生の説明はまともに聞いてない。
早く先生の話が終わって自分が話すんだと構えている感じ。
だから自分の話すことで頭がいっぱいで、先生の話などほとんど頭に入ってない。

もう、母一人で診察を受けるのはムリだと弟は判断した。

先生の説明を大雑把に記載すれば、

何度も説明してもすぐにそのことが抜け落ちて、手術後、元の体に戻れると
思い込んでいた事。
それがすべての元凶。

術前の説明で、手術後はもう元の体には戻れません。
大体、元の七割の体調と考えてください。
また、術後、以前と比べて、あれが違うあれも違う・・と言う比較は
してはいけません。
術後の回復のスパンは半年から一年単位と見てください。

下痢に関して、日和見菌も母の体には居ません。
居たら手術はできません。
だから日和見菌に効く薬など処方できません。
下痢しやすくなるのはすい臓や周囲のリンパ等色々と切除した結果。
ただし下痢は整腸剤で回復傾向。
下痢を怖がっているが、気にせず、普通になんでも食べたいものを食べればいいと言う話し。
胃が小さくなっているというのも母の妄想。
胃など小さくなっていません、胃も腸も何の問題もなく正常だと言われる。


正直、最終章に入ったのは単なる母の妄想でしかない。
もう長くない、自分にはわかる、、も妄想。

母はいま、三章くらいじゃねーの。